2024/11/25 05:56 |
[PR] |
2009/06/11 01:07 |
光の裁判官―ライト・ジャッジ― |
―桜咲宅―
「・・・。」
「・・・あの、お茶出しましょうか?」
「いえ、いいです。 話をしたいだけですから。」
「あ、そうですか。 ・・・。」
「・・・。」
(うう・・・なんか、気まずい・・・。 三多朗さん、何か言ってくださいよ。)
僕はさっき玄関で僕の全くそっくりな人、クレトア・レードさんが全然喋らないから、かなり気まずいから三太郎さんに助けを求めた。
(龍が戻るまで、少し我慢して。)
と三多朗さんは答えた。 正直な所、耐えられない。
父さんは、僕達がリビングに向おうとしたら、リビングから出て、母さんを背負って自分の部屋に行ったきりだった。
「・・・待たせて、悪い。」
と同時に父さんが戻って来て、椅子に座った。
「・・・ちょっと、俺の方から言いたいことがあるが・・・いいか?」
「どうぞ。」
「・・・アンタ、一体何処の組織の人間で、何が目的だ?」
父さんは険しい顔で腕を組んで言った。そしたらしばらく時が止まったかのような静寂な感じがした。
「・・・単刀直入ですね。 いいですよ。」
とすこしクスッと笑って答えた。
「私の組織名は、光の裁判官―ライト・ジャッジ―という名です。」
「光の裁判官? 聞いたこと無いな・・・。」
父さんは考えるように呟いた。
「そうでしょうね。我々はおもに裏の組織なので表に出ることは極めてないので知るものもいないです。」
「なるほど。 で目的の方は?」
「我々の目的はただ一つ。 すべての世界に散らばった闇を残らず断罪する! それが光の裁判官の目的でもあり、我々・・・光の騎士―ライト・ナイト―の使命でもある。」
「光の騎士?」 三多朗さんが首をかしげて言った。
「光の騎士とは、神聖なる世界を守る者のこと。基本的には光の裁判官の総統の命によって動いているのです。」
「なるほど。」
「あの~・・・ちょっといいですか?」 僕はちょっと気になることがあったから声をかけてみた。
「なんですか?」
「クレトアさんが言っていた闇、ってなんですか?」
と言ったらなぜか彼の顔が物凄く険しい顔になった。
「・・・文字道理です。奴らは危険で凶悪凶暴な存在で絶対に神聖なる世界に生まれてはならない闇・・・。
我々は奴らを闇の死者―ダーク・デッド―と呼んでいる。」
「闇の死者・・・。」 僕は思わず唾を飲み込んだ。
「あっ、もしかして裏山に現れたのが?」
父さんがハッと気づいたかのように声を上げた。
「そうです。奴らは厄介ですよ。奴らには、下・中下・中上・上、それぞれの種族がいるのです。 あなた達のが戦ったのが下位のウルフタイプと上位のケルベロスタイプです。下位種族は力はそんなに無いけど団体になると厄介です。例えて言うとハイエナのようなものですよ。上位は下位のリーダーみたいなものですね。 上位の能力は空間移動があるからもっとも厄介な相手です。」
「そうか・・・だからあの時、そのケルベロスタイプが空間から来たって訳か・・・。」
「そういうことです。 ではそろそろ、私の方もいいですか?」
「ああ、すまない。 長話になって・・・。」
「気にしないでください。 では、私が話したことは・・・。」
「・・・。」
クレトアさんが、真剣そうな顔で僕達を見て、辺りは静寂になった。 そしてしばらくしたら、クレトアさんの口から言った言葉は、
「我々、光の裁判官と、協力していただけませか?」
と真剣な顔で言った・・・。
- トラックバックURLはこちら