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2009/07/11 17:07 |
協力者 |
―8分前―
「・・・。」
「どうしたの、あなた? そんな深刻な顔をして。」
台所で昼ごはんを作っていた淳が聞いてきた。
「ん? ああ、ちょっとな。」
「もしかして、昨日のあれ? あなたが話してした事。」
「ああ・・・まあ、それだな。」
「べつにそんなに深く考えなくってもいいと思うよ、私にとっては。」
「それはそうなんだが・・・。」
ピーンポーン・・・。
「あら、お客さんかしら?」
「俺が出るよ。 淳はそのままで。」
「お願いね。」
そう言って、俺はソファーから立ち上がって、玄関に向かった。 その途中、洗面所から瞬と会った。
「おはよう、瞬。」
「おはよう、父さん。」
お互い挨拶して、瞬はリビングに入って、俺は玄関の方に行った。
「はいはい、どちらさんで。」
俺は玄関の扉を開けた。 そこにいたのは、全身真っ白のコートをきた男がいた。 そう、クレトア・レードだ。
「おはようございます。」
と、彼は頭を下げ、挨拶をしてきた。
「なんだ、あなたでしたか・・・。 まだ、昼前だが?」
「少々早すぎて、申し訳ございません。 ちょっと、この場所に用事がありまして・・・。」
「用事? なんの?」
俺は腕を組んで言った。
「この前話した三人の協力者があと、15秒ほどここに空間転移に送られくるのです。」
「空間転移って、そんなことが出来るのか?」
「ええ。 我々、光の裁判官(ライト・ジャッジ)の総統ならできるのです。・・・そろそろですね。」
と、言ったら次の瞬間、突然、玄関先の空間に円が出てきた。そして、その中から人が出てきた。
「ここが・・・俺たちが守る世界か・・・俺たちの世界とほぼ同じだな。」
最初に出てきたのは、紅いジャケットと黒い服を着ていた青年で腰には、刀二本と銃があった。
「たしかに・・・あの時、いろんな異世界に行ったけど、ここは普通だな。」
次に出てきたのは、薄い青髪をした青年で、背中に一本の長い刀があった。
「あたしは、普通の世界がいいわ・・・暗い所とか、高い所はいやよ・・・。」
最後に出てきたのは、茶色の短いツインテールをした女性。
三人が出てきたら、円は消えてた。そしたら、クレトアは彼らのほうに歩いた。
「あなたが、新しく入ってきた協力者ですね。」
「え? ああ、あなたがここの?」
「ええ、私の名はクレトア・レードと言いま」
クレトアが自己紹介をしようとした瞬間、俺は慌てて止めた。
「ちょ、ちょっと待って!」
「な、なんですか、あなたは?」
「や、やっぱり・・・君だったのか・・・。」
俺は驚きながら言った。 そう、俺は彼らを知っている。
「? 俺を知っているのですか? そういうあなたは誰ですか?どっかで会った気がするんですけど・・・。」
「あ、あたしも。」 「俺も。」
三人は同時に言った。
「あ、そっか・・・。髪の色変えたから、わかんないよね。じゃあ、これみたら、分かるかな?」
俺は、雷槍を出して三人に見せた。 三人はじいーっと雷槍を見た。
「・・・。」
三人は考え込んだ。 そして、
「あああぁぁぁーーー!!」
思い出したのか、俺の顔に指をさして叫んだ。
「え!? もしかして・・・オージさん!?」
「うん・・・久しぶりだね・・・神野 ソウタ君、水林 智美君、夜野 鏡介君。そして・・・君達の後ろにいる、幽霊さんたち。」
俺は彼らのちょっと上に言ったら、彼らの背後から、幽霊が現れた。
―ばれたか。流石だな、オージさん。 いや、今は桜咲 なんたらだったか?―
―桜咲 龍だろう・・・龍木。―
―お久しぶりです、桜咲さん。―
「久しぶりだね神野 龍木、水林 香菜芽、夜野 昌二も元気そうだね。」
「それにしても、どうしてオージさんがここにいるの!?」
「その・・・。」
俺が言いかけたとき、
「どうしたの、父さん!?」 「何があったの?」
叫び声が聞こえたのか、瞬たちが慌てて来た。
「う~ん・・・今の何の声?」 「ふあ~あ・・・。」
そこに、涼と洋が眠たそうに階段から降りてきた。
「・・・オージさん、この人たちって?」
「ああ、紹介するよ、俺の妻と・・・息子と娘達だ。」
「・・・。」
三人はしばらく黙って顔を見合わせた。 そして、
「「「えええええぇぇぇぇーーーーーーー!!!!!」」」
三人は近所迷惑ぐらいの叫び声をした・・・。
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