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2009/08/01 17:20 |
告白(中編) |
その後の僕は、二時間目の終わりのチャイムが鳴り終わって三分後に目が覚めた。
吐き気も無くなったから、保健室を出て自分の教室に戻った。 三、四時間目は普通に授業をした。
そして、四時間目の終わりのチャイムが鳴り先生が教室から出たら腰を伸ばした。 その途中佐倉塚さんが寄って来た。手には丁寧に布で包まれている弁当を持っている。
「桜咲くん。 屋上に行きましょう。」 と、笑顔で言った。
僕はうんと頷いて、鞄から弁当取り出して椅子から立ち上がって教室を出て、屋上に向かおうとした。
―陸南中等学園 屋上―
「・・・。」
「・・・。」
(・・・何だろう・・・この一言でも喋ったら地雷を踏むとも言わないばかりの空気は・・・。)
僕達が屋上向かっている途中、林ちゃんと会った。手には弁当を持っていて、「久しぶりに瞬ちゃんと一緒にご飯が食べたいから」と言って、僕は「うんいいよ。」と頷いた。
そしたら、急に後ろからグサリとくる視線を感じ、ゆっくりと後ろを向いてみたら、佐倉塚さんが何か恐ろしい気(?)みたいなものを放ち、僕を睨んでいた。 え? 僕、何か悪いことした?
そう思った瞬間、前からも同じ感じがした。ゆっくりと前を見たら、林ちゃんはニコニコとしながら恐ろしい気(?)
みたいなものを放ち、僕を睨んでいた。
佐倉塚さんも恐いけど、林ちゃんは顔をニコニコしているから余計に恐い。 しかも二人の背後からゴゴゴ・・・と言う文字が浮んでいる。
しかし、僕は気づいた。 二人が睨んでいるのは僕ではなく、お互いが睨み合っていた。二人の間に僕が立っていたから僕が睨まれたと勘違いをしていた。
「しかし・・・なんでこんな事に・・・。」 と僕は二人に気づかれないようにため息をした。
(ハァ・・・何だか、お弁当食べた気にならないな・・・。)
僕はそう思いながら、ほうれん草を口の中に入れた。 醤油の味がきいてうまかったけどやっぱり食べた気にはなれない。
―教室―
「ふう・・・何で、今日はこんなに疲れる日なんだ・・・。」
僕は机にうつ伏せ状態でポツリと言った。 後々、佐倉塚さんはは林ちゃんと話したいことがあるから先に教室に戻っていてと言って、僕は教室のほうに戻ってきた。
「しかし・・・何であんなことになったんだ?」
あの二人は、そう言って体を起こしたら、黒板の近くに三人の女子達が喋っていた。
その三人の女子の中に目立っている白銀の髪をした女子智東 真奈美がいて、僕に気づいたのか目があった。
そしたら、彼女は優しく微笑んで、僕は首を縦にゆっくりと振った。
(そういえば・・・あれから彼女の殺意がまったく感じれなくなっているな・・・。)
彼女が転校してきた最初の日以来、あの殺意はまったくなかった。
(いったいあの殺意は、何だっただろう? 分からないままだ・・・。)
キーンコーンカーンコーン・・・。
そう考えていたら、ちょうど予備鈴があった。
「・・・ちょっと、トイレに行くか・・・。」
そう言って、立ち上がって教室を出た。
―男子便所―
「ふう・・・。」
僕はトイレをすませ、ちょうど手を洗い終わったところだった。
「ハンカチ、ハンカチっと・・・ん?」
ハンカチをとろうとしてポケットに手を入れたら、紙らしき物が入っていて取り出した。
「ああ、これか。 すっかり忘れていた・・・。」
今日は色々と疲れることがあったから、この二通の手紙のこと忘れていた。
「まあ、一応場所だけは確認しておこうか。」
そう言って手紙をそばにあったトイレットペーパーの上に置きハンカチを濡れた手を拭き、手紙を取って一つ目の手紙を見た・・・。
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