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新者の雑記置き場

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2009/05/24
01:00
森本の正体

―桜咲宅―

「・・・うっ・・・う~ん・・・。」

まだ頭痛する中、僕は目を覚ました。

「・・・ん~ッ・・・。」

僕は体を起こし、辺りを見たら部屋は真っ黒で、窓から月が輝いていた。

「もう夜か・・・。今何時かな・・・。」

そう言って時計のほうを見た。

「4時か・・・。たしか、僕が倒れたのは・・・9時・・・ぐらいだったかな?あんまり覚えてないな・・・。あれから僕はずっと眠っていたのか・・・。」

「ああ、あの時からお前はずっと眠っていたのさ。」

台所から、やや不機嫌な声がして、そっちの方を見た。

「森本・・・。」

森本の両手には水が入ったペットボトルを持っていて、僕の隣に座った。

「買って来たやつだ。冷蔵庫に冷やしておいたから。」

そういって、右手に持っているペットボトルを渡した。

「ああ、ありがとう。 涼と洋は?」

そしたら、森本は上のほうに指を指した。

「あの二人なら自分の部屋のベッドで寝ている。」

「そうか・・・。」

そう言って僕は、ペットボトルのキャップを開こうとした。

「しかし、お前もいい妹がいていいな。」

「えっ?」

「お前を知らないかもしれないが、お前がぶっ倒れてから数分後に、彼女達が目が覚めてな。 お前のことを話したら、涙顔でお前のほうに行って「お兄ちゃん!お兄ちゃん!」て大声で叫んでてね。それからずっと、お前の看病をしていてその内に疲れて寝てな、俺が部屋まで運んだのさ。」

森本は笑い顔で言って、水を飲み始めた。それにつられて僕も笑った。

「そういえば、あの子は? 十二族の・・・。」

「ああ、玄関にいるが安心しろ。 縄で縛っているから襲い掛からないだろ。 というか、気絶したままなんだけどな。」

「・・・何かしたか、森本?」

僕は目を細くして森本を見た。

「そんな目するなよ、俺は何もしてないって。ただあの時、腹を思いっきり殴って、気絶させただけさ。それっからずっと、あのままさ。まあ、縄は一応警戒の為にやっておいた。」

「そうか。・・・そういえば、聞き忘れていた。」

僕はふと忘れかけていたことを思い出した。

「なんだ?」

「森本って、一体何者なの?」

そう言ったら、森本も思い出した顔した。

「・・・それか。 そういえばあの時、俺も相当なダメージを受けていたからな。 すっかり忘れていた。」

「・・・で、結局君は何者なの?」

僕は真剣な顔をしたら、森本は少しため息をした。

「わかったわかった言うから、そんな顔するなって。」

そう言った森本は、立ち上がって二歩歩いた。

「実は、俺・・・かつて十二族の戌族の幹部だったんだ。」

「・・・。」

「・・・その反応だと、俺が何者か分かっているみたいだな。」

「まあね。十二族はかなり強いし、君がいくら強いからって力が全く違うって事も知っていたしね。 それに何だか君が十二族の事を知っているような気がしてね。」

そう、僕はあの時、森本が気絶したときからわかっていた。心のどこかで彼の正体が・・・。

「あれ? そういえばさっき、かつてって言ったよね?」

「ああ、言ったが?」

「じゃあ、君も・・・その、裏切り者なの?」

僕は恐る恐る聞いてみた。しかし森本は表情を変えずに言った

「・・・いや違う。俺達戌族は裏切ったんじゃない。行方不明なんだ。」

森本は腕を組んでいった。

「行方不明ってどういうこと?」

僕が聞こうとしたら、ガタッ!と玄関から音がした。

「誰!?」 僕は思わず声を上げた。

そしたら、森本は玄関の方に走って、僕はそれに続いて走った・・・。
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