2025/04/05 01:45 |
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2010/03/23 23:59 |
異世界人、再び。 |
―桜咲宅―
「う・・・。」
目覚ましがなる中、僕は目を開け視界がぼやけていたから目を擦り、体を起こした。
「朝か・・・早いな・・・。」
さっきまで、心の中にいて、レグリーと話していたせいかそんなに時間がたってない気分だった。 僕はベットから降りるその前に左右を確認した。
「・・・。」
僕は朝絶対にやるため息をした。 そう、また忍び込んでいる妹二人にたいして。
「またか・・・なんで飽きずに毎回毎回僕のベットに潜り込むのかな・・・。」
僕は手を頭に置いて疲れる声で言った。 自分たちのベットがあるのにどうしてこう毎日入ってくるのかな・・・本当にこの時だけ何を考えているのかさっぱり分からない。
「う・・・ん?」
すると洋が、微かなうめき声を出して目を擦りながら体を起こした。
「あ・・・おはよう、にいにい。」
洋が挨拶したが、僕は慌てて視線を逸らした。 なぜなら、パジャマのボタンが全開に開いていて、今でも胸が見えそうだったからだ。 というかなんで全開になっているの!?
「よ、洋! 前のボタン閉めて! 見えているから!」
僕は慌てながら言った。 というか早くしてほしい、本当に! 所が、洋はしばらく特になにも言わなかった、と思いきや急に僕の手を握ってきた。
「私は、にいにいに見てほしいな。 妹の体がどれぐらい成長したのか・・・見てほしいな。」
と、なぜか恥ずかしそうに言った。 何を言っているのだ、この子は! 確かに小学校の三年生ぐらいまで一緒にお風呂入って体を見てきたけど、僕らはもう中学生だし、いくら兄だからって中学生になった妹の体を見るわけないだろう!
「そんなことを言うんじゃない! 早くしなさい! あと、涼と一緒に早く部屋から出て!」
「ええ~・・・。」
「ええじゃあない! 早く!」
「・・・わかった。」
洋は少し落ち込んだ声で言って、しばらくしてベットから降りて寝ている涼をおんぶして部屋から出て行った。
―いつも、朝はこんな感じなのか?―
すると、どこからか聞き覚えのある男の人の声がした。 背後を見たら、幽霊のように透けていて空中を浮いている男、レグリーがいた。 だけど、僕は驚くどころかその場でため息をした。 驚く事がたくさんあったせいか、そんなには驚かなくなっている。 驚かない自分もどうかと思うけど。
「うん・・・まあ・・・もしかして、見てた?」
―ああ、もちろん。 一部始終な。―
それはある意味落ち込むかも。 こんなの家族以外恥ずかしくて見られたくもないのに・・・と、落ち込んでいる中、ちらっとレグリーの顔がにやけたのが見えた。
「・・・楽しんでない?」
―いいや。―
彼は言ったが絶対に嘘だ。 顔が明らかににやけているのが楽しんでいるのに何よりの証拠だ。
―さっきから誰に話しているのですか?―
すると、ベットの下から声がしてそこから黒猫・・・エミが出てきた。 何故彼女ベットの下から出てきたのか、彼女は昨日、佳奈美さんにきつく抱きしめられたせいでかなり体を痛めたから僕が手当てをして、猫二匹ぐらい入れそうな小さいカゴ(昔使っていた木造のカゴ)中にクローゼットにしまってあった昔使っていた小さい布団をひいて誰にも見つからないベットの下に入れたからである。 事実、ベットの下は掃除意外は誰も見ないし、結構綺麗なだった。
「エミ・・・おはよう。」
―おはようございます。 それで、さっきから誰と話しているのですか?―
挨拶したエミはさっき言った言葉を言った。 正直道答えたらいいのか、分からない。 レグリーの声はエミと同様、僕以外には聞こえないし。
(どうする?)
僕は視線を逸らさずにこっそりとレグリーに聞いてみた。 レグリーはあごに指を当てながら考えて、五秒ほどたって彼は言った。
―アンタ、ちょっとエミの頭に手を置いてくれないか?―
レグリーがそういうと僕は頷き、エミの頭に手を置いた。 猫になっているから、頭がほふほふしているから気持ちがいい。
―俺の声が聞こえるか?―
すると、エミの耳がピクリと動いた。
―レグリー様・・・あなたでしたか。―
―まあな。 数日かけて、やっとコイツの脳にリンクすることが出来たんだ。―
「数日って・・・。」
―そういえば、言い忘れていたが俺が引っ込んだ後、ずっとアンタの脳にリンクしていたのだが思ったより時間がかかってしまってな・・・―
そういうことは早く言ってよ。 心の中ではそんなこと一言も言ってないじゃん。
―それはお疲れ様でした。 ということは、レグリー様も瞬様をお守りいたすのですか?―
―まあな。 コイツは力はあるが、まだまだ未熟者だ。 この先なにがあるのか不安もある。 だから俺もコイツを守らないといけない。 お前もしっかり守れよ。―
―分かっています、レグリー様。―
エミは強く頷いた。 レグリーはもういいぞっと言ってエミの頭から離れた。 二人の会話が終わり、エミを置いて、僕は洗面所で顔を洗ってリビングに向かった。 リビングに行ったら、母さんがいつもどおりに朝ごはんを作っていた。 ウインナーの香ばしい匂いがする。
「おはよう、母さん。」
「おはよう、瞬。」
と、お互い挨拶したがなぜか母さんが僕の方をじぃっと見ていた。
「どうしたの?」
「う~ん・・・何だか瞬の雰囲気が少し変だなって思ったのよ。」
それを言うと、僕は心の中でビクッとした。 まさか、気づかれたのかって一瞬思った。
―アンタの母親って微妙に鋭いな。―
レグリーは顔をニヤニヤして言った。 いいから、あなたは引っ込んでもらえないかな、本当に。
「ま、気のせいよね。」
母さんは笑っていって、戸棚からお皿を取り出した。 僕は母さんに気づかれないようにほっと息を吐いた。
「うん?」
すると、テーブルの上にある新聞に大きく載っている記事を目にして、その記事を読んだら驚いた。 載っている場所は三丁目にある広い空き地である。 その空き地が酷い光景になっていた。 壁や地面には引っ掻かれたような大きな爪痕みたいなものがあって、木も見事に切られていた。
「母さん、この記事って・・・もしかして闇の死者―ダーク・デット―がやったのかな?」
僕がそう言うと、母さんは僕が思ってた事と違った事を簡潔に言った。
「いいえ、違うわ。」
母さんは、一旦火を止めてキッチンから離れた。
闇の死者なら、この機械はが反応するのよ。」
母さんはポケットから何かの機械を取り出した。 その機械は真ん中に赤いランプがあってちょうど手のひらぐらいの大きさだった。
「この機械はクレトアさんからもらって、闇の死者が現れる直前になるセンサーなのよ。 昨日の晩はこのセンサーは反応はしてなかったのよ。」
「つまり、このセンサーが反応しなかったことはこの記事は闇の死者の仕業ないって事・・・?」
母さんが黙って頷いた。 ちょっと待って、じゃあ・・・これって一体誰の仕業なんだ? 十二族はまずありえなそうだし、闇の死者でもない。 じゃあ一体誰が? すると、母さんが口を開いて言った。
「たぶん、また現れたのでしょうね・・・別の世界から来た者・・・異世界人が・・・。」
その時、一瞬だったが目の前が真っ暗になりそうだった。
―三丁目 空き地―
僕は朝食を食べて、十分ほどしたら三丁目の空き地に向かおうと家を出ようとしたが、涼と洋がついてくるって言って来くるし、外に出たらいつ部屋から出てきたのかエミが待ち伏せかのようにいてついてくると言って来て仕方なく三人と一匹で現場へと来た。
現場の方は思った以上に人が多くいて、テレビ記者たちもいたから、肝心の空き地の方が殆ど見えない。 すると、視界の隅に見覚えがある二人の男の人がいた。 一人は左右の腰に刀があって、一人は背中に長刀があった・・・というか見覚えあり過ぎる。
「あなたは・・・神野さんと夜野さん?」
僕は一応言うと、二人の男の人が気づいてこちらの方に顔を向けた。
「君は・・・オージさんの息子さんか。」
「もしかして神野さん達も?」
僕が言うと、二人は頷いて夜野さんが言った。
「ああ、今朝の新聞を見たら驚いてな。 いそいで来たのだがこの通り、野次馬が出来ていたのさ。 中の様子とか見えないのだよ。」
「とりあえず、ここで話すのはまずい。 少し離れてから話そう。」
と神野さんが言った。 確かに万が一ここの誰かに聞かれていたら面倒なことになるかもしれない。 僕は頷いて、一旦空き地から少し離れた。
「神野さん達はあれって闇の死者がやったと思いますか?」
僕は一応言った。 母さんは異世界人がやったかもしれないって言っていたけど、僕はあんまり信じれなかった。 母さんの言葉が信じられないのではなく、また異世界人が現れたのが信じられなかったのだ。 正直な所、信じたくなかった。
だけど、神野さん達は首を振った。
「いや、これは闇の死者ではない。 たぶん、どこかの異世界から来た人達だろうな。 断言はできないがな。」
神野さんが腕を組んで言った。 僕は落ち込むの様に顔を下に向けた。 わかってはいたけど、本当にまた異世界人が来たのかと思うと流石に落ち込む。
「そう落ち込むな。 俺の世界でもこんな事があった。 その時の俺も正直、異世界人の事なんか全く信じてなかったしな。」
夜野さんは励ますように言った。 確かにあの時、父さんとお風呂に入っていた時、話していた異世界人の事は半信半疑の思いだった。 いきなり、異世界人が来たなんて信じない人もいるし、信じる人もいる。 だけど、今の現状ではもうおかしくはない。 十二族、真奈美さん達、神野さん達、光の裁判官―ライト・ジャッジ―、闇の死者の様々な異世界人に会った。 今更だが、今でも信じない自分もどうかと思っている。
すると、後ろから服が引っ張られるのを感じ、後ろを見たら涼と洋が不安そうな目で僕を見つめていた。
「お兄ちゃん・・・。」
不安そうな二人に僕は二人の頭を撫でた。
「大丈夫だよ、涼、洋。 必ず・・・終らしてみせるよ。 これ以上・・・この世界の人達を失わせない為にも・・・傷つかない為にも・・・。」
僕は心強く言ったが、はっきり言ったらこの戦いがいつ終わるなんかは僕にも分からない。 だけど、ならべく早く終わらしたい。 これ以上、みんなを傷つけさせないためにも・・・。 すると、神野さんが口を開いた。
「苦しんでいるのは、君たちの世界だけじゃない。 他の世界だって苦しんでいるんだ。 君たちと同じように大切な物を失わないように戦っている人もたくさんいる。」
それは分かっている。 苦しんでいるのは僕たちの世界だけではないのは僕にだって分かっている。 他の世界の人達だって失いたくない・・・守りたい人がいて、そのために戦う人がいる。 父さんや僕や神野さん達だって同じだ。
「でも、神野さん達は・・・自分たちの世界を守らなくてもいいのですか?」
そう言うと、神野さんは少し微笑んだ表情をしながら言った。
「守りたい気持ちはあるが・・・今、俺たちの世界には心強くてとても信頼できる人達がいてね、その人たちはオージさんの知り合いで俺達よりも遙かに強い人達だ。 俺達も当然守ろうとしたが、「君達は別の世界を守ってくれ。 これも別の世界の守るという「意味」と「経験」がある。」って。」
彼は言ったが僕にはあまりよく分からなかった。 僕は異世界がどんな世界なのか分からない。 だけど、その人の言っていた「意味」や「経験」をしたら、たぶん僕にも分かるのでないと思う。 すると、黙っていた洋が口を開いた。
「あの、神野さん達って父さんの事をオージって呼ぶの? 名前は龍なのに。」
洋が言った瞬間、二人は険しそうな表情となった。
「・・・悪いけど、それだけは絶対に言えない事なんだ。 本人の口から聞けばいいが、あの人は絶対に」
神野さんが言っている時。
「きゃあああああ!!」
突如、空き地の方から悲鳴が聞こえたと同時に近くからブザーの音がなった。 神野さんのポケットからちかちかと赤い光が光っていた。
「闇の死者か!」
神野さん達はいそいで悲鳴のしたところに走り出した。 そして、僕もそれに続いて走った・・・。
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