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新者の雑記置き場

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2009/04/08
21:17
痛み

―避難所 入り口―

「がはあ!」  ドゴン!

「三多朗!」

「ぐぐ・・・。」

吹っ飛ばされた三多朗は地面に叩きつけられて、口から血が出た。

「どうした、三多朗?まさか、ここで死ぬなんて事はないよな?」

殺祁は笑っていた。 まるで、三多朗を傷つけるのが楽しいかのように。

「まだだ。 お前は俺と同じ痛みを知らなければならない。 じゃないと俺の気がすまない。」

「殺祁・・・お前、まだあの事で・・・?」三多朗は立ち上がりながら言った。

「当たり前だ。お前があんな事したせいで、俺の両目は失ったんだ!そしてその恨みは消えない! だからお前は俺と同じ痛みを知らなければならないんだよ!」

殺祁の怒鳴り声が辺りに響いて、しばらくしたらまた辺りは静かになった。

「殺祁・・・。」

「話は終わりだ。さあ・・・俺の痛みを受けろ!そして俺を楽しませろ、三多朗ォォ!!」

殺祁は猛スピードで三多朗に突っ込んだ。

「くっ! ネオ・フリーズミラー!」 

三多朗は手を伸ばしたら、前に分厚い鏡が現れた。

「そんなものなんかで、俺を止められると思うな! 斬空!」

殺祁は鏡の前で腕をクロスして、鏡をすり抜けたとたん、鏡は一瞬でバラバラになった。

「何っ!?」

殺祁は三多朗の前で止まった。

「俺の痛み・・・今こそ知れ!三多朗!!」

殺祁はナイフを振り上げようとした瞬間、空間からツタが出てきて、殺祁の手足を止めた。

「三多朗!そこから離れて!」 殺祁の後ろから京香が叫んだ。

「そんなもので、俺の動きを止められると思うな! 鎌の剣!」

突然、空間から鎌が現れてツタを切られた。

「余計なことをするんじゃねぞ、裏切り者!」 殺祁は京香の方に向かった。

「まずい! 京香!」 三多朗もいそいで向おうとした瞬間、

「殺祁!」 

上から声がして殺祁が急に止まって声がしたほうを見た。上を向いたら、木の上に右目に眼帯した女がいて、そこから飛び降りた。

「殺祁、緊急帰還命令よ。いそいでもどるよ。」殺祁に近づきながら言い始めた。

「緊急帰還命令だと?どういうことだ?」

「さあ・・・いきなりあの方が言い出したのよ。ほら、早く戻りましょう。 あの方は気が短いから。」

「わかった。」 殺祁がうなづいたら、三多朗の方に向いた。

「運がよかったな、三多朗・・・。だが次こそ、俺の痛みを知ってもらうからな。」

そういい残して、彼らは去っていった。

「ハァ、ハァ・・・。三多朗大丈夫?」

「なんとか、ね・・・。ハァ、ハァ。」三多朗は中腰になりながら言った。

「ところで気になっていたんだけど、風間とあなたの関係って何なの?」 

京香は訪ねた。

「・・・。」 そしたら三多朗は黙り込んだ。

「ふうー。まあ、いいわ。それより避難した人が心配だわ。私、見てくるから。」

そう言って、京香は避難所の中に入っていった。 残された三多朗は、その場に座り込んで、「・・・ごめんね。」と涙を流しながら呟いた。

 

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