2024/11/23 23:51 |
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2009/02/09 01:58 |
辰族の幹部 |
「ハァ、ハァ、ハァ・・・。」
今俺は、桐野の分身と戦っていた。
しかし、さっき桐野と戦った分、魔力と体力がほとんど残っていなかった。
「ハァ、ハァ・・・くそ、桐野の奴め!瞬の魔力を感じて、
さっさと行きやがって・・・。」
(早く、俺も行かなきゃ。ハァ、ハァ・・・。)
そう思って俺は、雷槍を強く握り締めた。
「くらえ、インパ・チャージ!!」
ジジジ・・・ピシュン!
雷槍から出てきた黄色光を放った。しかし、
スパッ!
「くっ!」
あっけなく、斬られてしまった。
シュウン・・・。
雷槍が消え、俺もついに膝がついてしまった。
(くそ!雷槍も消えてしまった。もう魔力も限界に尽きたか・・・。)
そして桐野の分身が近づいてきた。
「ハァ・・・ハァ・・・ここまでか。」
桐野の分身は俺の前で立ち止まって、大剣で刺そうとした。
俺は、目をつぶった。
「・・・・・・・・」
「・・・・」
バリーーーン!!
(なんだ!!)
突然、ガラスが割れたような音がすぐ近くにして、
俺はあわてて目を開いた。
俺が見た光景は周りには氷の塊があっちこっち。
「大丈夫ですか、龍。」
俺の目の前に、女が立っていた。
「おまえは・・・、」
「おぼえているでしょう?」
たしかに、コイツは・・・
「・・・三ちゃん?」
と言ったら、
「そんな呼び方するなー!」
怒って両手をブンブン振った。
「からかっただけだ・・・まったく、いい歳してまだそんな性格か、飛月 三多朗。」
俺はため息をして言った。
「まったくって何ですか!せっかく助けに来たのに!」
「はいはい、分かった分かった。」
こいつは、飛月 三多朗。通称三ちゃん。
かつて、十二族の辰族の幹部をやっていた。女に見えるけど、コイツは男だ。
性格はこれだけど、戦闘の時の奴は半端なく強い。
そして、こいつも俺と同じ裏切り者・・・。
「それにしても久しぶりだな。あの日以来だよな。」
「そうですね。淳さんとうまく言ってるのですか?」
「まあな。お前も、佐波とうまくやってるのか?」
「ええ・・・まあ。」
そう言ったら彼女・・・、いや彼はもじもじし始めた。
やっぱり昔と変わらないな、コイツは・・・。
「そう、じゃあ俺は行くぞ。いろいろ急いでから。」
「待って。」
「ん?」
彼は俺を呼び止めた。
「これ、持って行って。」
シュ!
そう言って、彼は何かを投げた。
パシッ!「これは?」
「魔力回復の薬です。魔力ないでしょう?」
俺は彼に向かって、
「ああ。ありがとうよ。」
と笑って言った。
「うん。それじゃあ、行くね。」
そう言って、彼は反対がへ走った。
「じゃ、俺も行くか。」
(瞬、淳。待っていろ。)
俺は回復の薬を飲みながら走った。
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