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新者の雑記置き場

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2009/07/16
23:59
告白(前編)

―陸南中等学園 屋上―

あれから翌日の放課後、僕は屋上にいた。 屋上にはまぶしい夕日の光が差し込んでいて、町が橙色に染められ夕焼け雲も見れてまさに絶景だった。

まあ、僕は絶景を見に来たのではなく、ある用事に呼ばれてここに来ただけ。 そして僕の前には、女の子が二人いて、そして、

「「付き合ってください!」」 と頭をさげて告白された。

何でこんな目にあっているのかと言うと、朝を振り返った・・・。
 

―陸南中等学園 校門前―

「ハァ、ハァ! 頑張れ、洋! あと少しだ!」

「ハァ・・・ハァ・・・待って、にいにい、涼ちゃん・・・ハァ、もう走れない・・・。」

「洋、頑張って! もうすぐ、着くから! ああ、もう後四分しかないよ!」

今回は珍しい出来事だった。なぜか、家族全員が寝坊をしてしまった。 なぜ、寝坊をしたか不明のままだった。 とりあえず、僕たちはすでに誰もいない校門を抜け、下駄箱まで疾走した。

「急ごう! あと二分で鳴っちゃうよ!」

「・・・うん?」

僕の靴置き場の戸を開けたら、二つの手紙があった。一つは緑色の手紙と白色の手紙である。

(やれやれ・・・またか・・・。)

僕はため息をした。 この手紙の内容は大体想像はできる。 

「お兄ちゃん早く! あと一分しかないよ!」

「やばい、急ごう!」

僕は、手紙をいそいでポケットの中にいれ、教室のほうに向った。 廊下には「走るな!」と書かれた紙が張ってあったがそんなの事を気にしてる暇はない。


―教室・・・2-B―

キーンコーンカーンコーン・・・。

「ゼェ・・・ゼェ・・・つ、疲れた・・・。 頭ガンガンする・・・気持ち悪い・・・。」

僕達はなんとかチャイムが鳴る前に間に合ったが本気で疾走したせいか、頭痛や吐き気がするし、教室に入ってきた瞬間、洋が倒れていたし、もう最悪の日だと感じている。

おまけに、知らないうちに寝てしまっていて、朝会がちょうど終わっていた。

「大丈夫、桜咲くん? 顔色が凄く悪いわよ?」

と、佐倉塚さんが心配そうに言って来た。

「ああ、佐倉塚さん。 いえ、ちょっと・・・うぷっ。」

僕は苦笑いしながら答えようとしたら、吐き気が一気にこみ上げてきた。 僕は元々体力とかあんまり無いから長く走ってしまったらこんな風になる。

「ほ、本当に大丈夫? 保健室いったほうがいいと思うよ?担任の先生には伝えておくから。」

「す、すみません、佐倉塚さん・・・それじゃあ、おねがッ!」

立ち上がってある事したら足が机の端に躓いて、佐倉塚さんの胸の真ん中に顔があたった。

「あ・・・。」

僕はいそいで佐倉塚さんから離れた。幸い、誰も見ていなかったため、僕は心の中ではほっとしていた。・・・いや、そうでもなかった。

「・・・い。」

彼女のがみるみる赤くなっていきそして・・・。

「いややあああぁぁぁぁーーーーーー!!!」

佐倉塚さんは、鼓膜が破れるぐらいの叫び声を上げた。 そして、右手をあげ、僕の顔に目掛けて思いっきりフルスイングした。

―五分後―

「いたた・・・本気でビンタされた・・・事故だったけど、しょうがないか・・・。 うぷ、まずい・・・ますます、気持ち悪くなってきた・・・。」

僕は歩きながら佐倉塚さんにビンタされた頬をさすっていた。僕にビンタをした佐倉塚さんは走って教室を出ていた。頭痛+吐き気がしていて、佐倉塚さんのビンタが炸裂したせいで僕は三分間倒れたままだった。 周りにいた人はなにがおこったのかわからないままだ。

(ハァ・・・あとで、謝ろう・・・。)

そう思って、ふとため息をしながら、角を曲がったら、

「きゃ!」 「おっと!」

ちょうどのタイミングで、紙を持っていた女子とぶつかって持っていた紙が床に散乱した。

「いたた・・・あっ、すみません! 大丈夫ですか!?」

僕はお尻をさすったら慌てて、床に散乱した紙を集めた。

「ええ、こちらこそすみま・・・て、その声、瞬ちゃん?」

僕はえっ?と思って振り向いたら、僕の幼馴染の林ちゃんがいた。

「やっぱり瞬ちゃんだ。 ずいぶん久しぶりねー。」

そう林ちゃんは相変らずのおっとりとした笑顔で言ってきた。

「う・・・うん、そうだね。」

「あれ? 瞬ちゃん、顔色悪いよ? どこか気分が悪いの?」

「うん・・・まあ、そんな所かな。 僕、保健室に行くからそれじゃ。」

僕は散乱した紙を彼女に渡し、手を振って林ちゃんと別れた。 途中何か言おうとした気がしたが僕には聞こえなかった。


―保健室―

「あら、珍しいお客ね。」

僕が保健室の入り口のドアを開けたら、保健室の先生・・・多木先生がすぐに気づいた。

「どうしたの、桜咲? 何かやけに、顔色が悪いわよ?さっき、お前の妹が来たが顔が死んでいたが・・・一体、何があったのだ?」

多木先生は不思議そうな顔でコーヒーを飲んで言った

「す、すみません・・・多木先生・・・あんまり聞かないでください・・・。ちょっと気持ち悪いので、休ませてください・・・。」

そう言ったら、多木先生はコーヒーカップを置き、布団だけを出しソファーの上にひいた。 

「・・・なんで、ソファーなんですか?」

僕はソファーに指を指しながら、多木先生の方を見て言った。ソファーはそんなに小さくないが、人が一人寝れるサイズだ。 でも、何でソファー?

「ごめんな、ベットは三個ともすべてに使われていてね。ソファーしかないのよ。何だったら、妹が寝ているベットに一緒に寝るか?」

多木先生はニヤリと笑いながら、僕に言った。僕はなんの躊躇いも無く、「いえ、結構です。」と即効で却下した。学校の保健室で妹と一緒に寝ていたら、みんなの視線が痛いし、何より、涼が怒りそうだ。 想像しただけでも恐ろしい。

「そう。 じゃあ、あたしは職員室に戻るからゆっくり寝てなさい。勝手にコーヒー入れちゃ駄目よ? それ、私のお気に入りだから。」

そう言い残して、保健室を出て行った。別に飲む気はありませんよ、と言わんばかりのため息をして、
ソファーにひかれていた布団の中に入った。

「うん・・・ちょっと硬いけど、寝心地は悪くはないね・・・。」

そう言いながら、僕は眠りについた・・・。
 
 

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