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2009/03/30 20:42 |
空 |
―商店街―
「誰もいない・・・か。みんな、どこに行ったのかな?」
僕は、商店街の中心辺りにいて、人がいないかを確かめていた。しかし、結果的には誰もおらず、猫や犬、鳥さえいなかった。
「それよりも一体どうなっているんだ・・・この深紅色の空は。」
僕は空を見上げながら呟いた。昨日の晩からずっとこの空のままだった。とてつもなく不気味で不吉な空だった。
「なんだったら、俺が教えてやろうか?この空について・・・。」
後ろから聞き覚えがある男の声がして、僕は後ろを振り向いた。
「おまえは・・・桐野!」
「また会ったな、ボウズ。」
そう言って桐野はタバコを吸い始めた。
「僕はアンタの顔も見たくないぐらい会いたくも無かったよ。」
「やれやれ、すっかりおまえに嫌われているな。」
「ちょうどいい、ここで決着をつける。覚悟しろ桐野!」
そう言って僕はフィードを出した。
「待て待て、今回の俺は戦いに来たんじゃない。 この空について聞きたくないのか?」
「何?どういう風の吹き回しなんだ。」といった瞬間、空が元の青色になっていく。
「何だ?空の色が元に戻っている?」
「なんだ・・・もう帰ったのか・・・。」と桐野は顔を見上げながら呟いた。
「で、あの空は一体なんだったんだ?」僕は機嫌悪そうに言った。
「ああ、そうだったな、っと、何やら邪魔が入りそうだ・・・。」
「えっ?」そう言って桐野が見ている方向を見た。
「あいつは、仮面の女!」電柱の上に仮面の女がいた。
「やれやれ、こっちが話をしおうとしてるのに・・・仕方が無い。」
桐野はため息をして魔札を出して床に叩きつけた。そしたら、地面に丸い円ができた。
「お前も来い。話ならそこでしてやる。」と言って桐野はその丸い円に飛び込んだ。
「待て! くそ!」僕は丸い円に向かって走った。
そしたら仮面の女は持っていた剣を投げた。
「邪魔だ!」僕はその剣をフィードで弾き返し、丸い円に飛び込んだ。
「うああああぁぁぁーーー!!」そしてそのまま落ちていった・・・。
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