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2009/05/18 00:08 |
黒きリーダー |
―樵神社 裏山―
「ハァ・・・ハァ・・・これって一体どういう事?」
「俺に聞くな三多朗。減る気配は・・・ないな。むしろ増えているな・・・。」
俺達は、黒い狼と戦っていて倒していっているが、減る気配が全く無く、知らない内に増えていって、追い詰められていた。 もう、すでに数時間ぐらいは経っていた。
(もう、たぶんみんなの魔力が限界近いな・・・。だったら・・・。)
「・・・みんな、俺に考えがある。」 俺は静かに言った。
「考えって?」 淳がすぐに反応した。
「淳、俺たちが結界をはっているその間、魔力を回復してろ。
もし、回復できたらすぐに、ジェネラウドを使え。いいな?」
「ええ、なるべく急いでやってみるわ。」
「三多朗、佐波。お前達もいいな?」 俺は二人の方を見た。
「もつかどうかは分かりませんが・・・出来る限り精一杯やってみせます。」
「このまま死ぬのも、シャレにはならないしね。」 三多朗は笑いながら言った。
「じゃあ決まりだな。」
そしたら、黒い狼達が一斉に動き始めた。
俺達はいそいで淳から、ちょっと離れ、三角形の位置につき
両手を前に出し、と同時に三多朗と佐波が両手を前に出した。
「「「トライアングル!」」」
そしたら、青い三角形の結界が出来た。
黒い狼達は、結界に攻撃し始めたが、黒い狼達は一斉に弾き返された。
しかし、黒い狼は弾き返されてもすぐに、体勢を直し攻撃した。
「なかなかやるね、この狼達。弾き返されてもすぐ体勢を直すとはね。」
「感心している場合か。淳、後何分だ?」
「もうちょっとよ。あと、5分・・・いえ、3分で回復してみせるわ。」
「よし三多朗、佐波!あと3分だ!しっかりもてよ!」
「「はい!」」 二人が同時に返事したら、
「うん? あれは・・・亀裂?」
突然、空間から亀裂が現れ、中から黒い獣みたいな手が出てきた。
「どうしたの、龍?」 三多朗が声をかけた。
「気を引き締めていけよ、お前ら・・・。さらに強いやつが出てくるぞ。」
俺は険しい顔して三多朗たちに言った。
そして、亀裂の中にいる何かが、徐々に出てきて姿を現した。
「あれは・・・ケルベロス?」
亀裂から出てきた黒い物体の正体は、黒いケルベロスだった。
ケルベロスの姿は黒い狼達と全く同じ。
ケルベロスが出てきたら、黒い狼達が急に道を開けた。
「どうやら、あの黒いケルベロスが黒い狼達のリーダーみたいだな。」
と言ったら、黒いケルベロスは猛スピードでこっちに向かった。
「早い!だが、この結界には、触れれまい!」
俺は余裕で言ってやった。しかし、そう甘くはなかった。
「なっ、馬鹿な! 弾き返されないだと!?」
黒いケルベロスは結界に触れても、まったく跳ね返らなかった。
(なぜ、跳ね返らない!?コイツの能力か!?)
俺が考えている間、黒いケルベロスは結界をこじ開けようとした。
(ま、まずい!・・・このままじゃあ・・・みんなが・・・
しかし、動いてしまったら結界も無くなる・・・!)
このままでは、まずいと俺は思った。しかし、俺にはどうする事も出来なかった。
ついには、結界にひびが入った。
(ここまでか・・・!)
俺は、思い切って目を強く瞑った。そしてその時好機が訪れた・・・。
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