忍者ブログ

新者の雑記置き場

新者が小説やら雑記やらを書くブログです 宜しくお願いします
RECENT ENTRY RECENT COMMENT
[03/16 レイコウ]
[03/04 セルス]
[03/03 レイコウ]
[02/20 レイコウ]
[02/06 レイコウ]

2025/04/05
02:10
[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

2010/02/01
02:27
滅び去った国の生き残りの戦士達(最終編・前)

―グレド山―

翌日の昼。 空は黒い雲によっていかにも雨が降ってきそうだが、今は降ってはいなかった。 そんな森の中に囲まれる中、四人の人間がこの険しすぎて誰も登らない山、グレド山に登っていた。

「あの・・・クレア、何で誰も登らないグレド山を登らないと駄目なの? さっきから黙りっぱなしなんだけど・・・。」

シオンは言った。 出発してからクレトアは何も言わず、ただ黙々と山を登っていた。 そして、ここでやっと彼の口が開いた。

「・・・何かが呼んでいた。」

そう言って言葉を切って喋りだした。

「あの時、キリアが退いて数分したら何かが私を呼んでいるのだ。 この山・・・グレド山に、とてつもなく強い闇を感じるって。 私に言ったのだ。」

そう言って、クレトアはまた黙った。 シオンはナルシファとクオンの方に顔を向けたが二人は首を傾げるだけだった。 しばらくするとクレトアが先に森から抜けたら急に立ち止まった。

「どうしたの、クレア?」

シオン達も続いて森を抜けたら、少し先に古い城があった。 古いというか不気味な城でいかにも何かがいるという雰囲気の城だった。

「あの城・・・なのかな? でも、こんな所に城なんかあったのかな、クレア?」

「いや、私も知らない。 私もここに来るのは初めてだし、この山の記録を見たことがあったがこの城の情報は一切書かれてはいなかった。」

クレトアが言って四人は再び歩き始めた。 

「きゃ!」

と、同時にシオンが穴が開いた土に躓いてこけようとしたら、クレトアが彼女の腕を掴み、優しく引っ張った。

「シオン、大丈夫か?」

「あ、だ・・・大丈夫。」

シオンは頬を染めながら静かに言った。 クレトアはにこりと笑い言った。

「そうか、よかった。」

すると、シオンの顔がさらに赤くなって顔を俯かせた。 クオンとナルシファはニコニコ笑っていた。

―廃墟の城―

「・・・しかし、仲も見る限りボロボロね。 文字通り、廃墟の城ね。」

そう言ったのはナルシファである。 外見も古かったが、中は少しにおっていて壁や床からはカビやコケが生えていた。 

簡単に城の中に入ったクレトア達は長い、どこまでも続くかのような螺旋の階段を上っていが、かれこれ五分も立ったが中々つかなかった。 下からは風が吹いている音が聞こえていて、見たら地面から遠くなっていた。 だけど、クレトア達はあまり気にする事も無く上っていた

「そうですね・・・建てられてからずいぶんたちますよ。」

クオンが壁を触りながら言った。

「クオン、あまり触らない方がいいよ? 罠とか仕掛けてあったらどうするの?」

シオンが注意すると、クオンは「ごめん・・・。」と言って壁から手を離した。 すると、クレトアが急に立ち止まって首を後ろに向けた。

「みんな、少しは黙っていてくれないか? ここはすでに敵の本拠地。 何が出るかは分からないぞ?」

そう言ったらみんなは黙り込み、クレトアは再び歩き始めた。 そして数十分後、螺旋の階段を上りきったら奥に大きな扉があった。 クレトア達はその前に立ち、手すりに握ろうとした。

「・・・。」

すると、急にクレトアの手が止まった。

「どうしたの?」

クオンが言うと、クレトアは静かな声で言った。

「武器は握っておけ。 この先に奴・・・キリアがいる。」

クレトアはそう言ったら、三人は同時に息を呑んだら、三人は武器を持った。 そして、クレトアはゆっくりドアの引き中に入った。 中は教会と同じぐらいの広さで奥には約三メートル程の十字架があった。 

「・・・。」

四人はその奥の方を睨んでいた。 彼らの視線の先には、二人の人間がいて、一人が十字架の右側に座っていた。 一人は女性で一人は黒いフードをかぶった男・・・キリアがいた。

「・・・よくぞ来た。 我を倒しに着たか・・・愚かな奴らだな。 大人しく、闇に呑まれればよかったものを・・・。」

キリアの声が響く。 しかし、四人は気にはしていなかった。 クレトアは刃をキリアに向けた。

「黙れ。 そのようなことをしてしまったら、貴様に殺されていった仲間たちに申し訳が無い。 みなの仇は・・・ここで必ず取る!」

クレトアの声がキリアよりも響いた。 すると、キリアはにやりと笑った。

「・・・ふ、相手をしてやれ・・・カルファよ。 ただし、殺してはならんぞ。」

「はい。」

カルファは頷いたら瞬間、彼女は地面を蹴ったらいつの間にかクレトアの前にいた。 クレトアは剣で防ごうとしたが一足先にカルファが足を上げようとしたら、横からナルシファが入り両手に持っていたサバイバルナイフでクレトアを守った。 

「邪魔ですよ、あなた。」

「邪魔で結構。 クレトア隊長には、アイツを倒すことを専念してもらわないといけないから、ね!」

ナルシファは力いっぱい押し返したら、カルファは後ろ回転して体勢を直した。

「クレトア隊長、奴を早く倒してください。」

「しかし・・・。」

「私なら大丈夫です。 カチア王国第三特殊隊戦闘部隊「エグリス」の隊員としてこの女から死守します。 だから、シオン達と。」

「・・・わかった。」

クレトアは頷いてシオンたちの方に視線を向けたら、シオンたちは少し迷ったが首を縦に振ったら三人は走り出した。

「行かしません。」

カルファが地面を蹴ろうとしたら、一足先にナルシファが目の前に立ち、右手の持っているサバイバルナイフを突き出したが、カルファは首だけでかわしたが、かすったのかカルファの頬から血が滲んで出てきた。 そして、ナルシファは口を歪めて一言いった。

「余所見は禁物よ。」


ナルシファがカルファを止めている間、クレトアたちはキリアのところに走った。 広いが、距離はそんなにはなかったから、すぐに付いた。

「・・・ふん。」

すると、キリアは指を鳴らしたら、彼らの後ろから魔法陣が左右に現れて、そこから大きな触手が出てきてシオンとクオンが捕まった。

「「きゃあ!」」

「シオン! クオン!」

「・・・安心しろ。 我の元の狙いは「天使の殺人鬼」だったからな。 あとのもう一人は後でゆっくりと殺す。」

キリアがそう言ったら、十字架の上から降りて彼の手元から小さい黒い魔法陣が現れて、棒がでてきてそれを掴み引き抜いた。 取り出されたのは、二メートル弱の棍棒だった。

「・・・我も本気で行かせて貰うぞ。」

キリアは棍棒の先を向けたら、クレトアも同じように刃を向けた。

「負けはしないぞ・・・私は、貴様の闇には決して負けない!!」

クレトアは地面を蹴り、キリアに突っ込んだ。 

「ふん!」

キリアはクレトアが剣を振る前に棍棒を振ったが、クレトアは剣で防ぎ、すばやくしゃがみキリアの足を狙ったがキリアは軽くジャンプしてかわし、棍棒を振り下ろしたがクレトアは横に転び、キリアに飛び掛った。

「はあっ!」

クレトアは、剣を握り締めて剣を横に振ったが、キリアは棍棒で受け止めた瞬間クレトアから離れてすぐに前に出て、棍棒を振り上げてクレトアのあごが棍棒の先に当たった。

「ぐっ!?」

クレトアが上を向いた間、キリアはあいている手を拳にし、黒いオーラが出てきた。

「ふんっ!」

キリアの拳がクレトアの腹に直撃し、壁まで飛ばされて衝突しクレーターができた。

「ぐっ・・・がぁ!」

クレトアの口から唾と共に血が飛び出てその場で倒れてしまった。 意識があるが相当ダメージを受けてその場で倒れてしまった。

「・・・いつまでそうしているつもりだ、腹を殴られただけでもう立てないのか?」

キリアはあざ笑うかのように笑ったら、棍棒を槍のように持ち替えて地面を蹴ってクレトアに突っ込んだ。

「くっうう・・・!」

クレトアは無理にして体を動かして、左に飛んで何とかかわした。 棍棒が刺さった壁にはヒビが入っていた。

「・・・まだ動けるではないか。」

「まだ・・・まだっ!」

クレトアは剣を握り締め、フラフラしながら立ち上がって剣を振ろうとしたが、キリアがいつの間にかいなくなっていた。 クレトアが気づいた瞬間、彼の背後から強い衝撃と痛みが襲った。

「ぐっ!」

クレトアは倒れるのを堪えて、体を後ろに向けたらいつの間にかキリアがいた。

「・・・弱いな・・・この前の勢いは何処に消えた?」

キリアは低い声で言って再び消えた瞬間、クレトアの腹から痛みが襲った。

「がっ!」

かなりの痛覚だったから、口から血が吐き出てきた。 しかし、これで終わってはなかった。 キリアは棍棒で体の様々なところを打ち込んだ。 次第に鎧がヒビが入ったり、破片が飛んだり、顔にあざができた。

「がはっ・・・! ハァハァ・・・。」

散々棍棒に痛みつけられたクレトアはその場で倒れそうだった瞬間、キリアが目の前に現れて、首を掴みあげて十字架に向かって投げた。 クレトアは十字架の真ん中に衝突してそのまま落下し倒れてしまった。 すると、突然クレトアの前にキリアが現れた。

「・・・つまらないな・・・。 ここまで弱かったとは・・・いや、その鎧が脆いのか・・・。」

「ハァ・・・ハァ・・・。 だま、れ・・・。」

クレトアは息を荒く吐き、フラフラと立ち上がった。

「これは・・・死んでいった仲のよかった友が・・・私のために一生懸命作った鎧だ・・・それを馬鹿にするな・・・!」

「・・・ふん。 一生懸命作った鎧・・・か。」

キリアは軽く鼻で笑ったら、棍棒の先をクレトアの鎧に軽く当てた次の瞬間。 鎧が一瞬にしてバラバラに砕けていった。 

「!」

「・・・所詮、ただの鎧に変わりようは無い。 どんなに思いを込め、どんなに強く作ったとしても・・・ただの防具にしか過ぎん。 もっとも・・・我とってはただのゴミだ。」

キリアは馬鹿にするかのように言って、クレトアは歯を食いしばった。 彼の中に激しい憤怒と深い悲しみが込みあがった。 今すぐこの男を殺したい。 そう彼の中では一杯だったが、体中棍棒で叩き込まれたからうまく動けなかった。

「・・・一度眠れ。 その時のお前はすでに光を失い、我らと同類になるのだからな。」

そう言って棍棒を振り上げて、思いっきり振り下ろした瞬間だった。

ドクン・・・ギギギギギ・・・

彼の耳にどこからか鼓動と無数の歯車の軋む音が聞こえた瞬間、急に刃が光り始めた時だった。 突如空間から黒い大きな何かが出てきてクレトアを守った。

「なっ!」

キリアは驚いたのか、慌てて後ろに飛び下がった。

「こ、これは・・・手?」

クレトアを守ったのは、大きさ一メートル半ぐらいの白い手だった。 それも、人間の手ではなく、ロボットの手であった。

「・・・この巨大の手は・・・ま、まさか・・・奴らの・・・そんな馬鹿な事が!!」

キリアはロボットの手を見た瞬間、初めて動揺した声が出した。 

「この世界には完全に封鎖されて、奴らには見つからないようにしたはずだ! それなのに何故!?」

そういった瞬間、キリアはクレトアの剣を見たら、はっと何かに気づいた。

「そうか・・・その剣か! その剣の力で・・・奴らのアレを呼んで、封鎖していた空間を切断したのか!!」

「アレ・・・?」

クレトアは呟いたがキリアは聞いてはいなかった。 

「よくも・・・よくも我らの計画を潰してくれたな! 奴らに知れられたら計画は台無しだ!」

キリアは怒声をあげた。 それも、今まで聞いたこともない声をあげた。

「貴様を生かした我は愚かだった・・・! 貴様だけは・・・貴様だけは絶対に生かしてはおけん! 我のこの棍棒で、痛み殺してやる! 覚悟しろ!」

そう言ったらずっとかぶっていたフードを手で乱暴に取った。 キリアの姿は以外にもまだ若かった。 外見では十三~十五歳まで見えてる。 シオンとクオンは以外そうな顔をしていたがクレトアだけが驚愕の顔をしていた。 

「お、お前は・・・!」

 

PR

2010/01/11
20:56
滅び去った国の生き残りの戦士達(後編)

―カルチア城外 南門付近―

夜、雨が止み、日が暮れた空に星が輝いていた。 そんな中、完全な無音の城の付近にテントがあった。 焚き火の中心に輪になっている二人がいた。 一人はクレトアでもう一人はシオンだったが、シオンはまだショックを受けていたのか顔を俯いていて目は真っ赤になっていた。 

「・・・なるほど。 事情はよく分かった。 つまり、そのキリアという男がみんなを殺したのか?」

と、クレトアが頷いて言った。 すっかり泣き崩れたシオンとクオンは雨が止んでから戻ってきたが、シオン達は落ち込んでいてクオンはテントに入ってから一歩も出で来なかった。 シオンはまだつらい思いをしていたが、それでも勇気を振り絞って言った。

「でも、なぜ君だけが生きているのだ?  君も城内にいたはずだぞ?」

クレトアが言ったら、彼女は黙り込んでしまって微かに震えた。 

「・・・すまない。 つらかったら無理に言わないでいい。 私も無理に言わせるつもりは無い。」

それに気づいたのかクレトアが優しく言ったら、シオンの横から野菜がいっぱいはいったスープが差し出されて、シオンが顔を上げたら彼女の親友のナルシファがいた。

「シオン、これ食べて元気だして。 私はあなたのつらい姿は見たくないから。 だから元気出して?」

そう言って、シオンは沈んだ顔で「ありがとう・・・。」と小さな声で言ってスープを受け取った。 

「しかし、戻ってきて正解だった。 城を出て、少し離れた所で急に胸騒ぎがしたら無理して戻ってきたが門の所で門番が死んでいて、慌てて町の中に行ったらみんなも死んでいて・・・」

すると、ここでクレトアは喋るのをやめ急に立ち上がった。

「どうしましたか? 隊長?」

ナルシファの顔も険しくなった。

「静かに・・・何か来る・・・。」

そう呟いたら、風が止んだ瞬間だった。 突如、空間から亀裂が現れたら、クレトアとナルシファはすぐに武器を持った。 そして、そこから人がゆっくりと出てきた途端、シオンはひっと声をあげた。 

その人は黒い服に黒いフードに身に包んでいる不気味な人だった。 だが、シオンは知っている。 彼が町のみんなを殺した張本人、キリアだっていうことを。

すると、騒ぎに聞こえたのかクオンがテントから出てきた。 

「・・・ほう・・・まだ生き残りがいたとはな・・・む?」

すると、キリアはクレトアの方に視線をむけた。 クレトアは剣を握り締めた。

「・・・何者だ、そこの男よ・・・?」

と疑問が浮ぶかのように言った。 もちろん、クレトアも何を言っているのかよく分からなかった。

「・・・ただの人間ではない力を感じる・・・それもかなり強力な力・・・。」

「名乗る気はないが、貴様がキリアという男か?」

「・・・そうだといったら・・・どうする?」

そうニヤリと笑ったら再び風が止んだ。 だが、両者は動く気配はなくただ睨んでいた。 そして次の瞬間動いたのが、クレトアだった。 

「・・・皆の仇・・・そして、私の部下を傷つけた罪として貴様を斬る・・・!」

クレトアは地面を蹴った一瞬で、いつの間にかキリアの前に居た。 クレトアは剣をおろしたがキリアは簡単にかわして後ろに飛んだ。

「・・・フッ。」

キリアは特に驚く頃も無く鼻で笑い、右手を広げたら魔法陣が現れてそこから炎の球が出てきたがクレトアは剣でその球を斬った瞬間。 いつの間にかキリアの後ろにいて、剣を横に振ろうとしたらキリアは空中でバク転してかわした。 その隙にキリアは手を拳にしから黒い炎が燃え上がってクレトアの頭に当たるかと思いきや、クレトアはいつの間にか地面の方にいて攻撃はあたらなかった。 キリアは短く舌打ちをして着地した。 

見ていたシオンたちは驚愕していた。

「シオン・・・隊長ってあんな動きなんかでしたことある?」

「私も、見たことがない・・・あんなに素早く動くクレアは見たこともない。」

そう言っていたら、キリアの後ろから二つの赤い魔法陣が現れて炎が放たれたが、クレトアは高くジャンプしてかわしたらそのまま剣を振り下ろしたが、キリアは後ろに大きく下がった。

「・・・これは新しい発見だ・・・まさかこんなゴミの世界にこんな力を持っている奴がいたとは・・・殺しておくのはもったいない。」

そう口を歪めながら言ったら、キリアの背後から急に何かの影が飛び出して斬撃が飛んできてクレトアの方に来たが、彼は動かずそのまま立っていた。 しかし斬撃は彼の周囲に降ったので当たっては無いが、頬にかすったのか血が滲んで出てきたが彼は気にしなかった。

そして、キリアの後ろから出てきた影が前に立った。

「・・・カルファ・・・また命令違反か・・・。」

ため息交じりでキリアがさっき出てきた影、カルファに言ったが彼女は首を振った。

「いえ、報告に着ただけです。」

そう言ってカルファは膝をつけ言葉を続けた。

「この世界・・・そこにいる四人以外の人間討伐を全て終えました。」

そういった瞬間、四人の表情が一瞬凍った。 カルファは喋り続けた。 

「最終計画の準備に取り掛かっていますが、一週間はかかるかと・・・。」

「・・・かまわん。 そのまま計画を進めさせろ。」

「わかりました。」

そう言ってカルファはしゅばっと森の中に消えていってたら、再び風が吹き出した。 

「今の話は・・・本当か?」

クレトアは顔を俯いたままで言った。

「・・・そうだとも。 我々はこの世界を完全なる闇に沈めるのが目的だ・・・。」

「では、なぜ全ての人間を殺さなければいけない?」

「・・・人間の心の中にはかならず光と闇がある。 だが、闇が強くてもその心には微かな光がある。 それでは完全なる闇ではない。 逆に言えば完全なる光もない。」

「・・・だが、我々の計画ではそれが大きな邪魔なのだ。 さっき言った闇が強くても微かな光があれば完全なる闇は生まれない。 だからお前達以外の人間を殺した。」

「だが、お前らからは他の人間とは違う強力な力がある。 だから生かしておいて計画が実行する前に捕らえ、心の中の光を闇で侵食し、我々の同類になってもらう。」

キリアはにやりと口を歪めて言った。 やがて、誰も喋らずただ風で木が揺れる音が聞こえる。 そしてまた風は止んだ途端クレトアが口が開いた。

「言いたいことは・・・それだけか?」

「何?」

キリアが言った瞬間だった。 クレトアがいつの間にかキリアの目に前に立ち、固く握った拳をキリアの顔面を殴った。

「!」

流石にキリアも驚いたのか、二・三歩ほど後ろに下がって殴られた頬をさすりながら呆然としていた。

(は・・・早い・・・!)

シオンたちも驚きを隠せなかった。 今の速さはシオンたちには全く見えていなかった。

「・・・ふふふ・・・お前が始めてだ。 我の顔を殴った男は・・・。」

「黙れ。」

クレトアは静かで冷たく荒々しく言ってキリアを睨んだ。 さすがにシオンたちも彼の荒々しい声は聞いたこともないので一瞬ビクッとした。

「私は貴様を今すぐ殺す。 そんなふざけた計画で・・・そんなふざけた理由で、この世界の全て人間を殺されて、守ってやりたい人や家族を失って私の大切な部下を深く傷つき! 深く悲しんだ!」

クレトアは剣の刃をキリアに向けて森が響くぐらい叫んだ。 

「死んだものはもう二度と戻ってこられない!  死んだものにはもう二度と会えない! 残された者には悲しみと寂しさが残らない! そして! その心の傷は絶対に消えない!」

クレトアは叫び続けたら、剣の刃から突然キイィィーーンと響く音が鳴りが白く光り始めた。

「だから私は貴様だけを絶対に許さない! 何が何でも・・・この命かえても! 私は貴様を殺す!」

「くっ! 鬱陶しい光だ・・・その剣を消し去ってやる・・・!」

キリアは忌々しく声をあげ、手を横に振ったら黒い魔法陣が三つ現れて、その中から雷がクレトアに目掛けて放たれた。 だが、クレトアはかわすことも無く剣を横に振ったら、空間が傷口のように開き雷がその中に入っていき傷口は何事も無いかのように閉じた。

「なッ!」

キリアは驚いたのか声をあげた。 そして、クレトアは縦に剣をおろしたら、また傷口が開きそこからさっき放たれた三つの雷が出てきた。 キリアは手を前に出して広げたら、黒い魔法陣が現れて雷を防いだ。

「・・・これは・・・空間切断能力、だと・・・? なるほど・・・これは流石に我も予想外だ・・・。」

そう呟いたら手を下ろし後ろから突然、キリアの後ろから亀裂が現れた。
 
「逃がすと思うな・・・!」

クレトアは真っ先に動こうとしたら、キリアは腕を横に思いっきり振ったら地面から炎が出てきて、クレトアは炎の前で止まった。

「・・・決着はまた後だ・・・そんなにしたかったら、この近くにある我々「シグマ」の拠点地の廃墟の城に来い・・・。」

そう言って、視線だけを後ろに向けてシオンと視線が合った。

「・・・また会おうぞ・・・天使の殺人鬼よ・・・。」

そう言って、後ろに向いて歩き始め、亀裂の中に入っていき亀裂は消えていった・・・。
 

2009/12/25
20:53
滅び去った国の生き残りの戦士達(中編)

―???―

「う・・・うん・・・。」

意識が戻ったシオンは目を開けた。 ぼやけている目を擦って上半身を起こして辺りを見た。 どこかは分からないがテントの中にいるみたいだ。

「気が付いたか、シオン?」

すると、近くから男の声が聞こえてそっちの方を向いた。 

「隊長・・・? あれ、私は何を・・・?」

「倒れていたのだよ。 西門の所に・・・。」

「西門・・・?」

呟いた瞬間、シオンははっと思い出し体を起こしてテントから出た。

「待ちなさい、シオン!」

クレトアはシオンを呼び止めたが、彼女は止まることも振り向くことも無く走り出した。 テントは王国から少し離れた所にたっていた。 数分後に止まることも無く門をくぐり町の中走った。 雨の中だから、地面が濡れていて途中滑りそうだった。

「!!」

彼女に立ち止まった。 目に飛び込んできたのは町の人達だった。 しかし、シオンの見たものは町の人ではなくただの死体だった。 それもすべて。 血は無かった。 すでに雨で流されていったのだろう。 だけど、シオンは目の前の光景に震えだしたが、彼女は首を横に振り再び走り出した。

「ハァ、ハァ、ハァ・・・!」

彼女は走った。 途中で転んだ。息切れもした。 だけど、それでも彼女はある場所に目指して走り続けた。やがて数分後ある一つの家の前で立ち止まった。 その家は屋敷ほど大きくないが、他の家と比べたら大きい家である。 門のには銀のプレートがあってそこには「アルファシア家」と刻まれていた。

「ハァ・・・ハァ・・・。」

シオンは家の扉を開けて入っていった。 家の中は痛いほど静かというとほぼ無音に近かった。 外の雨の音が嫌って言いたいほど聞こえた。 そんな中、彼女は歩き始めた。 彼女はまず最初にロビーを見た。 そこには誰も居なかったからすぐに別の所に行った。 次にリビング、キッチン、着替え室、洗面所を調べていったが誰もいなかった。

そして次に行ったのは父母の寝室だった。 だが、なぜか彼女はすぐに扉を開けなかった。 もしこの先に・・・と思ったら手が震えてきた。

「・・・っ。」

彼女は首を振った。そんなはずがないっと。 そして手を震えながらドアノブに触れ、扉を開けた。 そして・・・彼女の思いが当たってしまった。 目の前には倒れている中年の男女がいて、血のにおいが嫌でもした。その男女はシオンとクオンの父親と母親である。 この光景をみた彼女は急に全身に震え始めて悲しさが浮き上がりそうだった。 

だけど彼女はぐっとこらえた。 彼女はすでに死体になっている両親を様子を見た。 二人とも心臓を貫かれた痕が残っていた。 

「ハルカ母様・・・クレイ父様・・・。」

シオンは両親の名を呟き二人をベットに運んで、布団を丁寧にかぶせた。  

「ひっく・・・ずず・・・。」

すると、隣の部屋から泣き声みたいな声が聞こえて部屋を出ようとしたら、一度だけ両親の顔を見てしばらくしたら部屋を出て行った。 泣き声が聞こえたのは隣の部屋でシオンはノックもせずに入っていった。 すると、部屋の隅にシオンと同じ白銀の髪をした女の子が泣いていた。

「クオン・・・。」

シオンはその女の子の名を言った。 すると、クオンはシオンの方に顔をゆっくりと向けた。 彼女の目は涙があって赤くなっていた。 シオンはゆっくりクオンの側まで歩いて前で座ってぎゅっと抱きしめた。

「私は・・・何もできなかった・・・父様も・・・母様も・・・友人も、あなたの友人も、町の人も、ガーヴェルトさん達も、王も・・・なにも・・・守ってやれなかった。」

シオンは少し震えた声で言った。 彼女の目からは少し涙が出てきたが、彼女は涙をぐっとこらえた。

「姉さん・・・。」

「・・・誓ったのに・・・みんなを守るって誓ったのに・・・私は・・・何一つもできなかった・・・。」

声がどんどん震えてきて、涙もどんどん溢れ出てきたがそれでも彼女は涙を流さなかった。 すると、クオンがシオンをそっと抱きしめた。

「姉さんは・・・悪くはないよ。 だから・・・自分を、責めないで・・・。 姉さんがそんな事言ったら・・・私も、悲しいから・・・。」

「それに姉さんも・・・泣きたいでしょう? 泣いてもいいのよ? 今は・・・私達しかいないから・・・。」

言った瞬間、シオンの目から溜まっていた涙が出てきてついに零れた。 涙は止まることなくどんどん零れていった。 そして、クオンも再び涙を零した。

「ゴメンね・・・ゴメンね・・・クオン・・・。」

シオンは目をぎゅっと瞑り、クオンをさらに強く抱きしめ歯を食いしばり震えた声で謝った。  

「謝らないでよ・・・姉、さん・・・謝らないで、よう・・・。」

クオンも目をぎゅっと瞑りながら言った。 

「う・・・うううう・・・。」
 

二人の泣き声は家の中に静かに響いていて雨の音も強くなっていった。 そんな中、家の前にびしょ濡れになっている男が一人立っていた。 クレトアだった。

「クレトア隊長。」

「ナル。 城の方はどうだった?」

クレトアは言った。 後ろを振り向かずにシオンの家をずっと見たいた。

「全滅でした。 死因は心臓に何かのものが貫かれた後がありました・・・全員に。」

「そうか・・・。 やったのは同一人物か・・・、または同じ魔術を使える集団か・・・。」

「シオンに聞いてみたら分かるのではないですか?」

ナルシファが言ったら、クレトアは首を横に振った。

「今は、無理みたいだ。 時が着たら落ち着くだろう。 その時に彼女に話してもらおう・・・。」

「そうですか・・・。では、私はもうちょっと調査をしてきます。」

そう言ってナルシファは体を反対に向き歩きはじめようとしたら、クレトアが言った。

「ナル、君は家族の所に行かないのか?」

言った瞬間、ナルシファはピタッと止まった。 しばらくしたらナルシファは振り向くことも無く、袖を握って首を振った。

「・・・いいえ、行きません。 見るのが・・・怖いので。」

「・・・そうか。」

そう会話が終わりナルシファは歩き出して、クレトアは一人となった。

「何だろうな・・・こういう気持ちは・・・。」

クレトアは一人呟いて、左手を胸元に置いた。

「・・・怨み・・・怒り、か・・・私には似合わない気持ちだな・・・。」

彼はそう呟いたら、右手の側から白い魔法陣が現れそこから刀柄が出てきて引っ張り出した。 彼が扱っている刃が二つついている両刃剣である。 重さはかなりあるが、彼だけが片手で使える剣である。

「だが・・・今はこの気持ちに素直になるべきか・・・。」

そう言って瞬間、彼の近くにあった少し大きな石が一瞬で真っ二つになった。 クレトアが肉眼でとえることが出来ないほどの速さで斬ったからだ。 

「仲間や王、民や家族・・・そして私の部下を傷つけて、悲しませた者・・・この剣で・・・必ず斬る・・・!」

クレトアは今までにない怖い顔をして荒々しい声で言ったら、その場から離れていった・・・。

 

2009/12/18
23:51
滅び去った国の生き残りの戦士達(前編)

―過去 カチア王国 東門―

夜の中、町は明るく、人はにぎやかに騒いでいた。 そんな中、東門の方に一頭の馬に乗った青年の側に一人の女の子がいた。 

「それじゃあ行って来る。 私の留守の間、しっかり町のみんなをを守ってやってくれ、シオン。」

「はい、わかりました。 クレトア隊長。」

「今は、そんな風に呼ばなくてもいいよ。 今はクレアでいいよ。」

「はい、クレア。 しかし・・・ここからバルノオ王国はずいぶんかかるけど・・・大丈夫?」

シオンは少し不安そうに言った。 このカチア王国からバルノオ王国は二日はかかる。 早く行っても一日半はかかる。 それに今は夜で賊が出てきてもおかしくは無い。 だが、クレトアはハハッと声を出して笑った。

「シオン。 私を甘く見ないでね。 これでも「エグリス」の隊長なんだから、族に襲われても平気だよ。 君に心配する必要は無いよ。」

「ふふっ、そうね。」

シオンがそう微笑んだら、後ろから二頭の馬にそれぞれに乗っている二人の少女が来た。 一人はシオンの親友のナルシファ・レドン・ヴォルヴ、もう一人はシオンの双子の妹クオン・フィーグ・アルファシアである。

「クレトア隊長。 そろそろ。」

「クオン。 体には気をつけるのよ。」

「うん、わかってるよ。 姉さんは心配性なんだから。」

「それじゃ、シオン。 留守を頼んだぞ。」

「はい、クレアもナルも気をつけてね。」

「うん。」

「よし・・・出発する!」

そう言って、クレトアが言って乗っていた馬が走り出したと同時に後ろにいた二頭の馬も走り出した。 二人の門番は三人を敬礼をしながら見送った。

「・・・さて、私は町の見回りでもしてこよ。」

そう言って、彼女は体を反対に向けたら何処からか、声が聞こえた。

「シオン。」

「何でしょうか? ガーヴェルトさん。」

「何やら、西門に怪しい奴がいる。 お前、暇なんだったらこっちに来てくれないか?」

「はい、分かりました。」

そう言ってシオンは、近くに止めてあった馬に乗り西門に急いだ。


~西門~

「来たか。」

そう言ったのは、門のそばにいた渋い顔をしていて体がごつい男、ガーヴェルト・ディッシュだった。 彼は第一竜騎士隊「ドラッグ」の隊長で「鬼神の男」と呼ばれていて彼に憧れる兵も多くも無いがいる。

「ガーヴェルトさん。 怪しい奴って?」

そう言うと、ガーヴェルトは無言で指を指して、シオンはそっちの方に顔を向いた。 指した先は、門番の二人が黒い服に黒いフードをかぶった少々小柄の男と話していた。 シオンは少々怪しいと思った。

「門番が話しかけてもなにも喋らないし、少々怪しいと思ってな。三人ほど兵を呼んだんだ。」

シオンは三人の兵のほうを見た。 よほど、暇なのか壁にもたれ、二人は喋っていて、一人は大きなあくびをしていた。

「・・・ここに。」

すると、男が喋ったらシオンやガーヴェルト達は一斉に男の方を見た。 今の声はどちらかというと、子供に近い声に聞こえた。

「ここに「天使の殺人鬼」はいるか?」

男がそう言ったら、シオンの眉がピクッと動き、みんなは一斉に黙った。 「天使の殺人鬼」はシオンの事で、彼女は幼いが何十回も戦場に出て何百人の敵兵を殺していて、味方では「白銀の闘士」と呼ばれているが、敵では「天使の殺人鬼」と恐れ呼ばれていた。 もちろん、シオン自身もその名前は気に入らないし、聞いた途端機嫌が悪くなり相手を睨むことがある。

「・・・私だけど・・・何か用かしら? 用がないのなら消えて・・・私の前に二度と出てこないで。」

彼女は男を睨んだまま前に三歩出て言ったら、門番は男から下がった。

「・・・お前の腕を確かめたい。」 と、短く言った。

「私の腕を・・・?」

男は黙って頷いた。

「・・・いいわよ。 ちょうど今、怒っていた気分だったから・・・。」

そう言って、彼女は刀柄を出して握り締めたら、光の刃が出てきた。 一方、男はなにも出さずに、ただじっとしていた。

「武器は持たないの?」

「・・・今のお前では、右腕だけ十分だ。」

「私を・・・なめるなっ!」

シオンは地面を蹴り、男に突っ込んで行き剣を横に振ったが男は軽くかわしが、シオンは攻撃を止めなかった。 剣を振り続けたが、男は簡単にかわし続けた。 やがて、男は小さく息を吐いた。

「こんなものか・・・がっかりだな。」

男は呟いたら、シオンから二歩ほど距離をとった。 シオンはそれを見逃さず相手に突っ込んだが、急にシオンの体から振動が走った。 男の右手の拳がシオンの腹の真ん中に入った。

「がっ!」

シオンは物凄い勢いで、後ろに吹っ飛ばされ門柱に激突し、ちいさいクレーターができた。

「シオン!」

ガーヴェルト達は慌ててシオンのもとに行った。 幸い、頭は打ってはいないが体を強く打って背中がかなり痛む。

「・・・弱い・・・弱すぎる・・・。」

「貴様ッ!」

一人の兵が側にあった槍を手に取り、男に突っ込んだ。

「よせ!」

ガーヴェルトは慌てて止めたが、すでに遅かった。 兵の前に急に男が現れ、手を拳にし、兵の体を刺さった。 

「・・・存在しても無駄なちいさいゴミには用はない。」

男はそう呟きながら、体から拳を抜いたら刺した所からトポトポとこぼれていき、倒れた。 男の手は血まみれで、男の右手には兵の心臓を握っている。 それを見た二人の兵が口を覆った。 ふたりは血は慣れているが生の心臓を見たら流石に耐えれなかった。

「き・・・貴様っ・・・!」

ガーヴェルトもさすがに驚きは隠せず、少し震え声が出た。 しかし、男はガーヴェルト達に目もくれず両腕を広げ、空を見上げた。

「・・・やはり、この世界はゴミだな・・・闇はあるが・・・小さすぎて、ないも役には立たない・・・。」

「何を言っているのだ・・・こいつ?」

そう兵は言ったら、男は血まみれの生々しい心臓を握りつぶした。 兵達は「ひっ!」と悲鳴を上げて半歩下がった。 ガーヴェルトは無言で動じてはいなかった。 

「・・・我を止めたいのなら、止めて見せよ・・・。 これより・・・第二最終計画を・・・始める。」

そういった瞬間、男はその場から一瞬で消えて一人の兵の後ろにたっていた。 みんなは気づいたのか後ろを向いたが遅かった。 男は右足で回し蹴りをしたら、前に居た兵の上半身が剣で切られるかのように吹っ飛ばされて下半身から血が噴出した。 男の後ろにいた二人の兵は腰にあった剣を抜き、一斉に男を切ろうとしたらが、男はきえた。 兵たちは周りを見よう瞬間。

「後ろだー!!」

ガーヴェルトが叫んだがすでに遅く、男は後ろから回し蹴りをまともに頭部くらい、頭がバラバラに吹っ飛んで首から血が噴射し、その場に倒れたが血がどくどく出ていた。 ガーヴェルトは舌打ちをした。 

「すぐに王に伝えろ! 全兵をここに集まらせて、民間人は速やかにここから離れされろ! ここは俺に任せろ!」

「は・・・はい!」

「・・・必要は無い。」

「!!」

男はそう呟いた瞬間、いつの間にか兵の側にいた。 兵は驚いたのか半歩下がろうとしたら、男の後ろ回し蹴りが顔に当たり顔がバラバラに吹き飛んだ。 そしたら男の体が倒れようとしたら、胸倉をつかんで町中に思いっきり放り投げた。

「・・・。」

そして男は、無言でゆっくりとガーヴェルトに視線を向けた。

「・・・1分だ・・・1分だけ、我は攻撃をしない・・・よく当てて見せよ・・・ゴミよ・・・。」

「く、うおおおおーーーー!!!」

男はガーヴェルトの方に向いてにやっと挑発するような笑いをしたら、ガーヴェルトは腰にあった剣を抜き、地面を蹴った。

「仲間の無念、今ここで晴らす!!」

そう言って、剣を振り下ろしたが男はそれをかわした。 ガーヴェルトは剣を何度も振ったが、みんなかわされてた。 彼はついには剣を投げたが男は笑うかのように避けた。 だが、その時ガーヴェルトの右手が真っ赤に燃えていた。

「消え失せろーーーーー!!!エクス・プロト・バスター!」

ガーヴェルトは真っ赤になった右手を突き出したら、炎の太いレーザーのように放射された。 だが、男はなぜか避けようとする気配はしない。 そして、男は何もしない内に炎を食らった。

「ハァ・・・ハァ・・・。」

ガーヴェルトは、手をひざに置いて息を荒く吐いた。 さっきの技は、強力の変わりに強い反動を起こしてしまうからすこしの間は体は動けなかった。 だが、彼の顔は少し笑っていた。 男が死んだことに喜んでいたのだ。
あれをまともに受けたらふつうの奴は死んでいるっと思っている。 ゆっくりと顔を上げたら、ちょうど炎が晴れた。

「!」

そして、ガーヴェルトは驚愕した。 男は絶っていて右手を出していて、黒い炎が出ていた。 だが、彼が驚いているはそこではない。

「ば・・・バカな・・・む、無傷だと・・・!」

そう、男の体はかすり傷も一切無く無傷のままである。 それどころか男の服にも燃えても無かった。

「・・・そのまま返す・・・消え失せろ・・・。」

そう言って男は黒く燃えている右手で拳を作り、右手を思いきり突き出したらガーヴェルトと同じように黒い炎が太いレーザーのように放射された。 ガーヴェルトさっきの反動で避ける術も無く、まともに直撃した。

「ぐおおおおおおーーーーーーー・・・・・・!!!」

ガーヴェルトは絶叫していて、やがて声がどんどん小さくなっていきついには、聞こえなくなった。

「うっ・・・ガー・・・ヴェルト・・・さん。」

「・・・ほう・・・あの一撃でよく立てるな・・・。」

男はあざ笑うかのように言ったら、シオンはキッと男を睨んだ。

「あ・・・アンタは・・・一体、何者なの・・・?」

「・・・我は・・・テロリスト・・・「シグマ」のリーダー、キリアだ。」

男は名を名乗ったその数秒後、門の方に荒い音がした。 シオンは門の方を見たら、数十人の兵たちが走ってきた。 空には、この国の竜騎士隊も来た。

「怪我は無いか、シオン?」

一人の兵がシオンに駆けつけた。

「わ、私はともかく・・・ガーヴェルトさんが・・・。」

シオンは黒く燃える炎の方を見た。 しかし、すでにガーヴェルトの姿は何処にも無かった。

「・・・無駄だ、あの炎を喰らえば死ぬのは確実だ・・・。 すでにあのゴミは塵となっているだろう・・・。」

「貴様ーーー!!!」

一人の兵がキリアに突っ込んでいったら、他の兵も続いて行った。 シオンは慌てて止めようとした瞬間、空から何かが降ってきた。

「なっ・・・!」

その場にいた兵は全員驚愕した。 降ってきたのは、上空にいた竜騎士の人と竜が横真っ二つになって降ってきて、血の雨も降った。 兵のみんなは急に立ち止まった。 そして、キリアの後ろから黒い影が飛び出て、キリアの前に立った。 影の正体は、すらりとした背の高い女性だった。

「・・・どういうつもりだ? 待機命令は出したはずだぞ? お前がやっている事は命令違反だぞ、カルファ?」

「申し訳ありません。 ですが、あまりにも遅すぎですよ、隊長。 時間は止まることは無いのですから早めに終わらせてください。 この後もやることもあるので。」

「・・・わかった。 お前は本拠地に戻っておけ・・・10分・・・いや、7分で終わらせる。」

「わかりました。 7分後にはきちんと戻ってきてくださいね。」

そう言って、女性はすぐにどこか去っていった。

「・・・さて・・・これよりお前らの裁きを下す・・・。」

そう言い、右手を上げたら黒い風が現れた。 辺りは暗いがその黒い風ははっきりと見えていた。 やがてその黒い風は渦となり徐々に回転速度を上げ大きくなった。

「その命、尽きるがいい・・・デスチュルス・バーマー・・・。」

キリアは右手を下ろしたら、突如黒い風から太い黒い線が大量に出てきて、次々と兵の心臓を刺し貫いていってシオンの顔に近くの兵の血が飛び散った。 シオンは飛び散った血をさわり目で見たら、急に震えだして両手で肩を押さえた。 

そしてシオンは今になって気が付いた。 キリアの攻撃は町中にも行っていた。 そして、耳に聞こえたのは町にいたみんなの悲鳴だった。 「助けてくれ!」、「うわああ!」、「きゃあああ!」と悲鳴がシオンの耳に飛び込んでくる。

「あ・・・あああ・・・。」

シオンはみんなを助けたいといけないと体を動かそうとしたが動かなかった。 耳を押さえたいが動かなかった。 彼女はただただその場に立っていて町の方を見ていただけ。 そして彼女は初めて恐怖を感じた。

やがて、悲鳴は聞こえなくなり、さっきまでのにぎやかで明るい町は誰も居なくなったかのような静けさになった。

「・・・怖いか?」

ここでキリアが話しかけた。

「・・・怖いだろう? 人間の死ぬ光景、悲鳴・・・お前もいずれあのようになるのだ。」

「なんなの・・・。」

シオンは震えや涙を抑えて歯を食いしばって怒りの表情と敵意と殺意の目でキリアを睨んだ。

「何なのよアンタ! 何の目的でみんなを殺して、どうして私を殺さないの!? 私を苦しめるの!?」

シオンは叫んだ。  さっきまでにぎやかで明るくて笑顔の人たちがいたのに、今は一瞬で・・・誰もいなくなった廃置になった町のように静まり返った。

「・・・簡単だ・・・。 他の奴らは生きていても何も意味は無い・・・存在しても、生きているだけでも無駄だ。 だが・・・お前は違う。 お前には役目がある・・・だからお前はまだ死なす訳にはいかない・・・。」

「・・・もし・・・私に・・・役目がなかったら?」

「・・・言うまでも無かろう、あのゴミと一緒に消すのみだ・・・。」

そういった途端、キリアはシオンに何かを投げて、シオンの左腕に刺さってた。

「っ・・・!」

シオンは痛みがした左腕を見たら、緑の液体が入った注射が刺さっていた。 彼女は抜いて注射器を踏み潰した瞬間、急激な眠気が襲ってくらっと倒れそうになった。

「・・・安心しろ、回復麻酔注射だ。 十時間寝るだけだ。 体中に害は無い。」

そう言って、キリアは体を反対に向けて歩き始めた。 シオンは意識が遠くなっていく中、キリアに手を伸ばしたがやがて意識を失ってその場に倒れた・・・。

 

2009/12/10
23:59
異世界から来た少女達

―桜咲宅―

その後は先生がなにも以上は無かったと言って普通の授業を受けていつもどおりに終わり放課後になった。 僕達は普通にかえって行き家に着いた。 僕は自分の部屋に戻りカッターをぬぎ、私服に着替えて財布をズボンのポケットに入れて、部屋から出た。

階段を下りて、靴を履いて紐を直していたらリビングから母さんが出てきた。

「瞬、どこかに行くの?」

「うん、「茶屋」で友達と行って来るの。 たぶん、夕飯には戻ってくるから。」

そう言って、僕は立ち上がって靴のつま先をとんとんとした。

「そう、気をつけていくのよ。」

「いってきまーす。」
 


―喫茶店「茶屋」―

五分後、僕は茶屋について中に入った。 中はそんな多くもなく少なくも無い状態だった。 

「どこにいるのかな・・・。」

そうきょろきょろしたが、二人の姿は見えなかった。

「あら、瞬君。」

すると、奥からおばさんの人が出てきて僕に挨拶をした。

「あ、マスター。 こんにちは。」

僕は首を振って挨拶をした。 この人は、逆井俊子おばさん。 見た目は四十代のおばさんだが、喫茶店「茶屋」のマスターであってみんなから、若者にはマスター、年寄りは俊子さんってよばれているらしい。

「はい、こんにちは。 珍しいわね、一人でここで来るなんて。」

「いえ、ちょっと待ち合わせをしていて・・・そうだ、マスター、銀髪をした二人の女の子って今いますか?」

「ええ、いたわよ。 奥の方の席にいたわ。 何、瞬君の彼女? 若いわねぇ~。 でも瞬君、二股はだめよ。 男はすでに愛する一人の女一筋だから。 あ、でも瞬君すごく優しいから・・・」

そうマスターは少々興奮気味で言って僕はひっそりとため息をした。 この人は若者の恋や青春の話になると少々興奮気味になってしまう。 ちなみにこの人は結婚していて子供もいるのに、どうしてそういうものに興味があるのかよくわからない。

「彼女じゃありません。 友達です。 あまりからかわないでくださいよ。」

「あら、ごめんなさいね。」

マスターはホホホっと笑ってまた厨房に行った。 僕も智東さんを探そうと奥のほうをみたら、窓際の隅っこに二つの白銀の髪の女の子を見つけた。 僕は小走りでそこに向かった。

「智東さん。 ごめんね、遅かった?」

「気にしなくていいから、私達も少し前に来たばかりだから。」

そう言っていたら、和服の来た女性が来た。 

「ご注文はありますか?」

と、優しい声で言った。 この人はこの喫茶店は和風が売りだから和服が制服らしいみたい。

「僕は緑茶。」

「私は特製あんこ抹茶クリームパフェと牛乳。 佳奈美は?」

「私は抹茶ケーキと牛乳。」

僕達はそれぞれ注文を言って、店員さんはスラスラと字を書いていった。

「以上でよろしいでしょうか?」

智東さんが「はい」って言って、店員さんが注文の確認をしたら「少々お待ちになってください」といって厨房に入っていった。

「さて・・・私達のことを話す前に自己紹介ね。」

「私はカチア王国第三隊特殊戦闘部隊「エグリス」副隊長、シオン・フィーグ・アルファシア。今は智東家に名前をもらって、智東 真奈美という名だ。」

「私は同じく「エグリス」隊員、クオン・フィーグ・アルファシアですけど、今は智東 佳奈美が私の名前です。」

「じゃあ、僕も改めて・・・僕は桜咲 瞬。 よろしくね。」

「あなたも知っているけど・・・私達はこの世界の人間じゃない。 この世界とは違う世界から来た人間よ。」

「君達の世界はどんなの世界なの?」

「・・・私達の世界はいい世界ではなかったわ。 平和な世界にいるあなたには分からないと思うけど。」

彼女が言った言葉に僕は首をかしげた。 

「私達の世界は、戦争、窃盗、暴力、殺人が絶えない世界だ。 あなたには想像できないだろう?」 

と、彼女の言った言葉に何の躊躇いもなく僕は首を縦に振った。 確かに彼女の言うとおり、僕にはまったく想像が付かない。 彼女の言った戦争とか暴力の言葉が僕は嫌いだった。 

「私達アルファシア家は、白の闘士と呼ばれていて相当の権力やお金を持っていて苦労はしなかったけど、好きではなかった。」

「家族が?」

「別に家族が嫌いじゃあなかった。 だけど、民のために何かしてやりたかったけど、私達は幼すぎてなにも力にはなれなかった。 そんな自分が好きじゃあなかった。」

「でも、そんな中でも心優しい人はいた。 嬉しかった。こんな酷い世界にも優しい人はいるのだって私は知った。 私はこの人たちのために強くなって守ってみせるって心から固く誓ったのだった。」

「だった?」

そう言ったら、店員さんがこっちに近づいてきたのに気付いた。 話に夢中だったから、さっきまで気が付かなかった。

「お待たせしました。 緑茶と特製あんこ抹茶クリームパフェと抹茶ケーキと牛乳二つです。」

店員さんがそれぞれの品を置き、最後に「ごゆっくり。」と行って次の注文者のところに行った。 僕は緑茶を少し飲んだ。 ここの緑茶は甘くて苦いような味するからクセになる人もいて僕もその中の人だ。 そして彼女は話を続けた。

「私達が13歳の時、私達はクレアがいる「エグリス」に入った。 その時の私は他の戦士と感覚や素質が違っていて強かった・・・。」

「13歳でって・・・そんなに早く戦場にでて大丈夫なの?」

「通常は17歳から戦場をでるのだけど、私達には素質があったし、私は何よりも早く民達を救いたかった。 ただ・・・それだけ。」

「・・・。」

僕は彼女の言った事に言葉を失った。 人を救いたい気持ちはわかる。 けど、彼女は怖くはないのだろうか?当時の彼女はまだ13歳。 まだ子供。 僕もいえないけど。 彼女は本当に・・・。 やめておこう。 こんなの彼女にいえるはずがない。 僕は言いたい気持ちをこらえた。

「そして王の命で私の初陣の戦場に行った。 戦って勝利した。 これなら私はあの人たち・・・民達を守れる・・・そう思っていた。」

そしたら急に智東さんの表情が暗くなった。

「だけど・・・その半年後、ある組織が私達の前に現れた・・・。」

彼女はここで言葉を切って、息を吸った。 

「その組織は・・・シグマと名乗った。」